魔女の宅急便に出てきそうな猫がいました・・・
おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
週末なので、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。
患者さんを特定できないよう配慮して、数週間前の日常を描写しています。
子宮脱膀胱瘤の手術を7例行いました。
この週は、子宮脱+膀胱瘤の手術を7例行いました。
とくに問題なく経過して、みなさん予定通り退院されました。
まあ、いつも通りの一週間ですね。
「自分がやるのが最善」だと確信できる手術だけに徹しています。
若い医者って、「なんでもかんでもできるようになりたい」と思って頑張るものです。
いろんな技術をどん欲に習得しようと頑張る。
そしてあれこれ経験するうちに、自分の好みや適性が分かってきて、専門を決めていきます。
たとえば外科医と言っても、食道外科・胃外科・大腸肛門外科・肝胆膵外科・乳腺外科など、いろんな専門分野があります。
昔のお医者さんは、一人で全部対応してたそうです。
今では信じられないけど、一人の外科医が消化器だけじゃなくって、脳や泌尿器や婦人科の手術もやってたという伝説も聞いたことがあります・・・
「なんちゃって」レベルでよければ、全部一通りできるようになるのかもしれません。
でもそんな医者に手術してほしくないですよね。
やっぱり大腸癌だったら「地域一番の大腸外科医」、乳癌だったら「地域一番の乳腺外科医」に手術してほしいです。
地域一番でやり続けるとか、周囲の基幹病院から患者さんを紹介されるとか、著書や専門誌の執筆依頼が来るとか、シンポジストとして壇上に立つとか、そんな「第一線」レベルでやろうとすれば、やっぱり一つに絞り込む必要があるんです。
「自分がやるのが最善」だと確信できる手術だけに徹しています。「自分がやるより他の医師に任せた方が、いい結果が期待できそう」と思った場合にはその医師に紹介する方針です。やり慣れてない処置や手術が必要になったら、それを得意とする医師に迷わずお願いしています。
病院の立場からしたらどうでしょう。
60点の腕を持つ医者を3人そろえて手術を年50件ずつやってもらうより、90点の医者を招聘して年150件やってもらいたい。
そう思うはずです。
「この疾患の治療は、このエリアで自分が手術するのがベスト」
「自分がベストではない」と思ったら、迷わず紹介する。
患者さんにとっても、病院の評判にとっても、こっちの方がいい。