外来診察の流れ
①受付・問診表の記入
受付を済ませたら、問診表に記入していただきます。
問診表には、治療中の病気・服用中の薬・アレルギーの有無なども記載していただきます。
②診察室に入る
診察は独立した小さい個室で行われます。
診察室には、通常医師1名と女性看護師1~2名しかいません。他の人が入ってくることはありません。
プライバシーは完全に保たれた状態で診察が行われます。
③問診
診察室に入ったら、医師の問診を受けます。
医師が知りたいと思っているのは、まずは以下の二つです。
・どんな症状があるのか
・他の病院で治療を受けたことがあるのか
④内診
診察用の台に乗っていただき、診察を行います。
通常の婦人科受診の時と同じ体位(出産時とおなじ体位)で診察します。
検査用の器械を挿入して膣内の状況を観察し、どの部位が脱出してくるのかを観察します。痛みを伴うことはまずありません。
⑤説明
診察が終わったら服を着て、椅子に座って医師の説明を聞きます。
病気の状態や、今後の治療方針について説明があります。
入院・手術の流れ
入院日数について
入院日数の目安は一週間くらいです。
あとは重症度、全身状態(持病の有無)、お住いの場所などに応じて、入院日数を考慮します。
たとえば病院の近くにお住まいで、比較的若くて元気な人であれば、一週間またはそれより短期の入院でも可能です。
いっぽう遠方にお住まいの方とか、超高齢の方とか、持病を持っている方では、安全のために入院期間を長めに設定することもあります。
入院前にやること
●術前検査
手術を安全に受けていただくために、入院前に必要な検査を行います。
・血液検査(貧血、出血しやすさ、腎臓、肝臓、糖尿病などのチェック)
・心電図(不整脈や狭心症などのチェック)
・胸部レントゲン検査(肺の病気や心肥大などのチェック)
これらは骨盤臓器脱の手術に限らず、あらゆる領域の手術前に行われている検査です。
その他必要に応じて…
・MRI検査(子宮や卵巣の異常をチェック)
・子宮がんや大腸がんの検査
などを行います。
●麻酔科の診察
安全に麻酔がかけられるように、麻酔科の医師がデータのチェックおよび診察を行います。
入院中の流れ
●手術前
手術の1~2日前に入院していただきます。
入院してから、必要な処置や検査を行って手術に備えます。
●手術
大半の手術は1時間ちょっとで終わります。
これに麻酔をかける時間や、いろいろな準備を行う時間がプラスされます。
●術後
手術翌日から食事がとれるようになります。
また歩行も可能となります。
術後しばらくの間、おしっこの管を留置しておきます。これは膀胱を安静に保つことで、膀胱機能の回復を促すのが目的です。
このおしっこの管は、術後3~4日目に抜きます。
その後排尿と排便が問題なければ退院です。
作成:赤木一成(辻仲病院柏の葉 医師)