骨盤臓器脱手術を行う時に、なんで家族の付き添いが必要なの?

 

こんどウチのカミさんがさあ、子宮脱の手術してもらうんだけど、手術の時に付き添いが必要って言われたんだよね。

オレ忙しいんだけど、やっぱり付き添わなきゃダメ?

こんな疑問に答えます。

 

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。

 

今日は、「手術中の家族の付き添い」について、お話いたします。

 

子宮脱手術をやっている間だけ、家族も付き添ってくださいね。

 

手術中に、家族に付き添ってほしい理由。

まず、子宮脱手術を行っている間だけ、家族に付き添ってほしい理由をお話します。

 

子宮脱の手術は、全身麻酔で行います。

全身麻酔なので、患者さんは意識がありません。

 

だから手術中に、説明を要する事態が発生した時に、家族にいてもらう必要があるんです。

 

たまにこんな事態が起こるんです・・・

 

 

今日は↑山田花子さんの、子宮脱の手術を行います。

 

↑山田さんのご主人は、付き添いで病院に来てくれました。

 

↑手術室の入り口です。

 

↑手術室です。

 

 

↑山田さんが横になって、麻酔科の先生が麻酔をかけました。

 

 

↑わたしと助手が、患者さんの足をあげて、体位を取ります。

砕石位(さいせきい)といって、お産のときと同じ体位です。

 

そしたら、↑子宮脱だけと思ってたのに・・・

 

 

あらあら、↑直腸もすこし出てきましたよ。

軽症の直腸脱を伴っていました。

 

麻酔がかかって筋肉が弛緩したら、肛門の締まりがゆるくなるので、直腸が出てきたんです。

 

診察時には本人なにも言ってなかったから、子宮脱に目が向いてて、直腸脱には気づかなかったんでしょう。

「子宮脱」だけだと思ってたけど、実際には「子宮脱+直腸脱」だったんです。

 

直腸脱は、放置していても治りません。

せっかく麻酔をかけて、子宮脱の手術をするんだから、直腸脱も一緒に治したほうがいいですよね。

 

でもこんなとき、無断で直腸脱の手術を行うわけにはいきません。

説明してない手術を行うのなら、ちゃんと説明して同意を取らないといけません。

 

でも山田花子さんは麻酔で寝ているので、本人に相談することはできません。

だから付き添いで来ている、ご主人に相談することになります。

 

 

わたくしが説明「山田花子さんの麻酔をかけたら、直腸脱も出てきました」

「このまま放置していてもよくならないので、子宮脱といっしょに直腸脱も手術したほうがいいと思うのですが・・・」

 

 

↑ご主人がお返事「そうか分かったよ先生。じゃあそっちもよろしく頼むわ!」

 

という感じです。

 

こんな状況、そうそうあるもんじゃないんですが、可能性は0じゃないんです。

 

だから家族に付き添いをお願いしています。

 

手術のとき以外は、家族が付き添う必要はないですよ。

 

家族に付き添いをお願いしているのは、手術の間だけです。

手術室に入ってから、手術が終わって出てくるまでの、だいたい2時間くらいです。

 

そのあとは少し面会して、お帰りいただくことになります。

 

他の日は、家族が病院に来る必要はありません。

(手術前日の手術説明するときに、家族が同席を希望する場合には、その日も来てもらいますが)

 

 

「面会に行かないと、入院中に女房が寂しがるんじゃないか」ですって?

 

いえいえ、大丈夫ですよ。

骨盤臓器脱手術を受けたご婦人が、いつも5~7人くらい病棟にいるので、みなさんで交流したりしてます(笑)

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科