骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
今回は、「当サイトの内容を要約するとどうなるか」というテーマで、お話させていただきます。
現在、投稿数が約400本ありますから・・・
全部目を通すのは、まあ無理ですよね。
ということで、非常におーざっぱではありますが・・・
当サイトの内容を、1ページにまとめてみようと思います。
目次
骨盤臓器脱は自然に治ることはありません
まず、これです。
骨盤臓器脱は自然に治ることはありません。
ずっとこのままか、悪化するかのどちらかです。
骨盤臓器脱には3つの対処法があります
骨盤臓器脱への対処法は、おおきく3つあります。
骨盤底筋体操をずっと続けられる人はいない(と思う)
ごく初期の骨盤臓器脱であれば、骨盤底筋体操をお勧めしています。
(ある程度脱出する骨盤臓器脱に対しては、骨盤底筋体操やっても意味がありません)
「治す」んじゃなくって、「進行を遅らせる」という意味合いです。
手術やペッサリーの適応でもないし
せっかく受診してくれたのに「何もしないでいいですよ」とも言いづらいから・・・
まあ、消去法ですね。
ただですね・・・
骨盤底筋体操は「筋トレ」ですから、ずっと続けていく必要があります。
でもこの体操を、生涯続けていくって、できる人ホントにいるんでしょうかね?
私はいないと思っています(失礼)
ペッサリーを一生続けていくのも非現実的
ペッサリーで骨盤臓器脱が治ることはありません。
「手術が嫌だからペッサリー」っていうのはおすすめしません。
- 通院の手間と費用がかかり、長期的には早めに手術を受けるより高くつく。
- 年とともに通院が大変となる。
- 通院が面倒だからと入れっぱなしにしてたら、おりもの出血悪臭に悩まされる。
- 長年粘ってから手術を受けようと思っても、全身状態が悪くて手術を断られたりする。
- 手術を受けられても、癒着で手術リスクが高くなってることが多い。
とまあ、なにひとついいことないわけです。
ペッサリーは、「いま忙しくて手術を受けられない人が、一時的な”つなぎ”として使用する」のが賢明ですよ。
根本的に治すには、手術が必要
骨盤臓器脱を根本的に治すには、手術しかありません。
当院では骨盤臓器脱の術式として、3種類を用意しています。
(過去に6種類の手術を手がけてきて、淘汰が進んだ結果、3種類が生き残って現状に至ります)
患者さんの状態に応じて、この3種類の中から最適な術式を提案しています。
- 性生活が無い人であれば、術式は「メッシュ無し子宮温存手術」一択だと思っています。
- 性生活がある人で、若い人に多い「子宮頸管延長型」であれば、マンチェスター手術をお勧めしています。
- 性生活がある人で、膀胱瘤や直腸瘤が大きい人に限り、腹腔鏡手術を考慮します。
この「術式選択基準」は、病院によってバラバラで、統一した基準があるわけではありません。
そもそも、病状に応じて術式を使い分けられる病院って、全国的にも少ないんです。
大半の病院は、「ひとつの術式(多くは腹腔鏡手術)」一本槍です。
薬を選択するのと違って、手術は「ひとつの術式」に熟達するだけでも大変な事なんだから、まあ仕方ないことではありますが。
手術を受けるのに適したタイミングがあります
骨盤臓器脱手術を受けるには、早すぎても遅すぎてもよくありません。
↑早すぎると手術がやりにくくて危険が高くなるし、そもそも手術する必要がありません。
いっぽう重症化しすぎると、癒着で手術がやりにくくなり、臓器損傷や出血のリスクが高くなります。
手術を受けるなら、専門の医師をお勧めします
以下、骨盤臓器脱手術における、ワタクシの「強み」です。
- 2600件以上の手術を術者として経験(全国屈指の件数です)
- (片手間ではなく)骨盤臓器脱手術に特化した医師が担当
- 経腟手術ではメッシュ(異物)を使わず治せる
- 3種類の術式から最適なものを提案(上述)
- 必要に応じて、婦人科や泌尿器科の医師と連携
自分が言うのもなんですが・・・
これらの条件を揃えてるのって、全国を見回してみても、他にはほぼ存在しないと思っています。
以上、当サイトの「おおざっばダイジェスト」でした(笑)
赤木一成 骨盤臓器脱外科医師