今週の骨盤臓器脱手術記録:今週手がけた手術は5例でした。緊急や急変はまず無いです。

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。

週末には、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書いています。

 

これはリアルタイムの記録ではなく、ちょっと前の「一週間のできごと」の記録です。

患者さんを特定できないよう配慮しています。

 

子宮脱や膀胱瘤の手術を4例行いました。

子宮脱+膀胱瘤の手術を4例行いました。

手術は例によっていつも通りに展開して、予定通りに終了しました。

若干癒着してる症例もあるけれど、まず問題なく行うことができています。

 

術後も大きな合併症はなく、全員ほぼ予定通りに退院していきました。

 

一人だけ、子宮脱の手術が中止になりました。

手術前日に、大腸内視鏡検査や超音波検査を行うんですけど、それで腫瘍が見つかったんです。

 

子宮脱手術は、待っても命にかかわらないけど、腫瘍の治療は命にかかわります。

だから腫瘍の治療を優先します。

 

子宮脱の手術は中止として、その日に状況を説明して、退院となりました。

専門病院に紹介状を書きました。

 

骨盤臓器脱の手術前に、大腸内視鏡検査や超音波検査を行うのは、腫瘍(癌)がないことを確認するためです。

ほとんどの人は問題ないけど、まれに直腸癌とかが見つかることがあるんです。

気づかずに子宮脱の手術をしてしまうと、あとで直腸癌の手術が必要となった時に困ってしまいます。

(癒着が生じて、直腸癌の手術が困難になる可能性がでてきます)

 

だからこれらの検査は、手を抜かずに全員行うようにしています。

 

直腸脱の手術を1例行いました。

直腸脱に対し、デロルメ法を行いました。

 

これも当院では日常的に行われている手術なので、いつも通りに進行して終わります。

手術時間は1時間程度で、大きく伸びることはまずありません。

 

「緊急手術とかは無いのか」ですって?

ええ、骨盤臓器脱外科って、緊急手術とか急変とかって、まず無いんです。

なにをやるにも「いちいち考えてから行動に移す」タイプの自分には、向いてるんじゃないかと思ってます。

 

いっぽう救急科とか循環器科とかは、瞬発力が必要です。

私はこっちには向いてないようでした・・・

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科