↑女性専用待合室の入口です。男性は入れません・・・
おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
週末なので、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。
これは数週間前の日常の描写です。
子宮脱膀胱瘤の手術を5例行いました。
今週は祭日があったので、手術件数はすくなめです。
子宮脱+膀胱瘤の手術を5例行いました。
とくに大きなトラブルはなく、全員予定通りに退院していきました。
一問一答集がありますよ。
みなさまが知りたいことを、まとめて理解できるように、一問一答集をつくっています。
もしよろしければ、ごらんになってくださいませ。
皆様が知りたいことの大半が、ここに書いてあるはずです。
ここに載ってない質問事項がある方は、連絡をいただければ、早急に回答を追加いたします。
膣閉鎖術後の再発症例に対する手術
膣閉鎖術後でも再発することがあるんです。
今週は1例、すこし特殊な手術がありました。
骨盤臓器脱の術式に、膣閉鎖術というのがあります。
1年前に他の病院で、この膣閉鎖術を受けて、そのあと再発してきた症例です。
↑これは最も頻度の高い、子宮脱+膀胱瘤というタイプの骨盤臓器脱です。
↑膣閉鎖術を行ったらこうなります。
前後の膣壁を縫い合わせて、膣を閉鎖することで、子宮と膀胱が出てこないようにしています。
でもしばらくして、↑こんなふうに膀胱瘤とか直腸瘤とかが下がってくることがあるんです。
縫い合わされた場所がはがれて、完全に再発していることもあります。
この「膣閉鎖術後の再発」、これまで何回か経験しています。
この場合、やることは決まっています。
縫い合わされている場所をはがして、あとはいつも通りメッシュを使わない手術で修復を行いました。
術後は問題なく経過して、予定通りに退院されました。
今では膣閉鎖術を行わなくなった・・・
当院ではかつて、ときどきこの膣閉鎖術を行っていました。
でも現在では行わなくなりました。
- いつも行っている手術と、手術時間も侵襲(ダメージ)も大差ないように思われること。
- 女性のアイデンティティである膣を縫い閉じてしまっていいのか?と疑問に感じたこと。
- 上記のように、一定頻度で再発があること。
などがその理由です。
赤木一成 辻仲病院柏の葉 骨盤臓器脱外科