骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
今回は、「骨盤臓器脱の診療や入院は恥ずかしくないの?」というテーマで、お話させていただきます。
骨盤臓器脱の患者さんは、どのような状況で恥ずかしいと感じるのか?
これは言うまでもなく、「周囲の人に見られること」ですよね。
目次
脱クリニックのプライバシー配慮:3段構えで最高レベル
まず、脱クリニックのプライバシー配慮から。
入口での配慮:男子禁制としてます
↑これは、脱クリニック入口に掲示している看板です。
女性限定とすることで、羞恥心を最小限にするよう配慮しています。
診察室の配慮:完全個室です
↑そしてこれが、診察室の写真です。
奥のほうに、診察室と待合室を区切っている出入口があります。
これは天井まで届くパーテーションで、診察室は密閉状態の完全個室となっています。
もちろん、診察時の会話が、外に漏れることはありません。
診察台:カーテンに完全に囲われた状態で診察
さらに診察ベッドは、↑カーテンに完全に囲われた状態になっており・・・
診察時に中に入るのは、医師と女性スタッフの二人だけです。
①男子禁制、②診察室は完全個室、③完全に囲われたカーテン
という3段構えで、プライバシーには最高レベルに配慮しています(笑)
辻仲病院でのプライバシー配慮
外来診察①:中待合室は女性専用
続いて、提携病院(辻仲病院柏の葉)におけるプライバシー配慮です。
まず、当院骨盤臓器脱外来を受診された方は、↑中待合室で待機していただきます。
ここは周囲から隔離された、女性専用のスペースです。
外来診察②:診察室は完全個室です
↑診察室は、周囲から独立した完全個室です。
外来診察は原則として、「私+女性スタッフ1名」の2名で行います。
(状況により、女性スタッフが2名になることもあります)
入院中の配慮①:大部屋
続いて、入院中の配慮について。
↑大部屋には、各ベッドにカーテンが装備されています。
このカーテンは、ベッドを一周ぐるりと囲うことができるので、診察時に周囲から見えることはありません。
入院中の配慮②:個室
↑個室の患者さんは、必ず入り口のドアを閉めて、外から見えないような状態にしてから診察します。
と、いうことで。
患者さんの羞恥心には、十分配慮しているということですね。
回診時の配慮:人数は多くても少なくてもよくない
外来診察も、病棟回診も、私と女性スタッフの二名で行ってるんですけど・・・
これって、人数が多すぎても少なすぎても良くないんです。
たとえば↑大人数でぞろぞろ回診に来られて、手術部位の診察するなんて、患者さんはイヤですよね(笑)
かといって、↑男性医師のワタクシが一人で、女性患者さんを診察するのもNGなんです。
と、いうのはですね・・・
新米男性医師が最初に学ぶ「鉄則」
ワタクシの出身大学では、新米男性医師が、まず最初に教えられる「鉄則」があります。
それは、「女性患者と二人きりになるべからず」です。
じっさい、↑この「鉄則」を守らなかったことで、トラブルに巻き込まれた医師のニュースを見聞きします。
われわれ医師に衝撃を与えた例の事件も、主治医が「鉄則」を遵守していれば、展開は変わってたんじゃないかと(私は冤罪だと思ってるけど、いまだ係争中らしい)
ということでワタクシ、医師になって四半世紀たった今でも、この「鉄則」を守っています。
男性医師にとって、もっとも重要な教えの一つだと思っています。
要は、
「男性医師が女性を診察するときには、必ず女性スタッフを付けるべし」
ということですね。
このことを分かってないスタッフ、ときどきいます。
下手したら医師生命(病院の評判も)にかかわるから、ワタクシこんな時は必ず注意してます。
(てゆーかこれって看護師長が教育しとくべき事だと思うんだけど)
赤木一成 骨盤臓器脱外科医師