わたし、子宮脱と痔があるんです。
子宮脱の手術を受ける予定なんだけど、できたら痔も同時に治してしまいたいの。 同時に両方治せないのかしら? |
こんな疑問に答えます。
おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。
わたくし年間200例を超える子宮脱・膀胱瘤の手術を手がけていますが、このうち約3割の方が、直腸肛門疾患(痔核・直腸脱)を合併しています。
同時に治したいのであれば、ご相談ください。
骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤)に、痔核や直腸脱は高頻度で合併します。
骨盤臓器脱に合併する直腸肛門疾患はいろいろありますが、最も多いのは痔核(いぼ痔・脱肛)です(図の右側)
次に多いのが、直腸脱・直腸粘膜脱です(図の左側)
骨盤臓器脱と直腸肛門疾患、せっかく手術を受けるんだから、一度で全部治してほしいと思うのは当然ですよね。
骨盤臓器脱に痔核や直腸脱を合併していても、同時に治すことができます。
当院はもともと大腸肛門科を専門とする単科病院でした。
この領域の手術を年間4000件ほど手がけています。
当院は2010年より、骨盤臓器脱手術にも本腰を入れるようになり、私はそちらの仕事がメインになっていったという経緯があります。
私も骨盤臓器脱に本腰を入れる前は、約10年間ほど直腸肛門疾患の手術に没頭していた時期があります(証拠です・・・)
だから、骨盤臓器脱に直腸肛門疾患を合併する場合、同時にぜんぶ治すことが可能です。
もちろんどちらか片方だけでも治療可能ですよ。
もちろん、同時に手術するかどうかは、本人の希望を尊重します。
「子宮脱はつらいけど、痔は気にならない」という場合には、子宮脱の手術だけ行います。
「直腸脱はつらいけど、子宮脱はペッサリーで様子見たい」という場合には、直腸脱の手術だけ行っています。
本人と相談してから決めるということですね。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科