わたし、子宮脱で手術を考えてるんです。
お仕事はどれくらい休めばいいですか? |
こんな疑問に答えます。
おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成と申します。
わたくし毎日のように、子宮脱や膀胱瘤などの骨盤臓器脱手術をしてまして、患者さんから数多くの質問を受けます。
その質問の中で最も多いのが、この「仕事復帰」に関するものです。
事務仕事であれば、痛みが落ち着いたら復帰OKとしています。
まず事務仕事について。
パソコン相手のような仕事ですね。
これは「痛みが落ち着いて、自分が大丈夫だと判断すれば、復帰していいですよ」と言っています。
みなさん、退院してわりとすぐ、仕事に復帰しているようです。
力仕事は「最低一か月、できれば二か月は無理しないでください」と言ってます。
つぎは、力仕事についてです。
重いものを持つとか、一日中立ちっぱなしの仕事の人は、注意が必要です。
この場合、「最低一か月、できれば二か月は無理しないでください」と言ってます。
「休んでください」とは言いづらいので、「無理しないでください」です。
負担の軽い仕事に回してもらえるのであれば、そうしてもらうのがいいですよね。
ただ近年では、子宮脱膀胱瘤とか直腸瘤の手術で再発することは、非常に少ないです。
初期に行っていた骨盤臓器脱手術は、↑メッシュアームを靭帯に通すやり方でした。
アームの摩擦力で、子宮や膀胱を持ち上げていたんです。
このやり方だと、力仕事でアームがずれて、再発の原因になっていたんですね。
だから二か月間の安静を強調していました。
現在のやり方は、↑アームを靭帯に固定するとか・・・
↑子宮頸部を靭帯に固定する方法へ進化しています。
このやり方だと、少々の力がかかっても、ずれたり外れたりすることがありません。
これらの工夫によって、子宮脱膀胱瘤手術や直腸瘤手術の再発は、最近ほとんど0になっています。
少々力仕事をやっても、簡単に再発しなくなっているんです。
(直腸脱手術は、また話が別です)
ぶっちゃけ最近では、「安静期間はそんなに厳密じゃなくてもいいんじゃないか?」と思うようになってます。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科