おはようございます。辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。
今日は、骨盤臓器脱外来や、骨盤臓器脱手術の説明で、私が行っている工夫についてお話いたします。
テーマは、「いかに説明をよく理解してもらうか。しかも短時間で」であります。
私が骨盤臓器脱外来で使用している、患者さん説明用パンフレット
↑これは、私が骨盤臓器脱外来で使用している、患者さん説明用パンフレットです。
「1枚にすべての情報を盛り込んで、かつ分かりやすい」パンフレットを目指しています。
最初はできあいのものを使ってたんですが、それでは満足できませんでした。
自分で作ろうと決めて、10年かけて少しずつバージョンアップして、現状に落ち着いています。
骨盤臓器脱手術(子宮脱や膀胱瘤)の説明用紙
そしてこれが、骨盤臓器脱手術(子宮脱や膀胱瘤)の説明用紙です。
これも10年かけて、少しずつバージョンアップを繰り返してきました。
「患者さんが分かりやすいように、かつ短時間ですべてのポイントを押さえられるように」いろいろ工夫してあります。
尿失禁手術(TOT手術)の説明用紙
そしてこちらが、尿失禁手術(TOT手術)の説明用紙です。
オリジナルの図表を盛り込んで、より分かりやすくなるよう工夫しています。
「説明はできるだけ詳しい方がいい」から「短時間でポイントを押さえた方がいい」へ
手術説明って、医者によってスタイルが様々で、きまったやり方があるわけじゃありません。
かつての私の場合、手術説明は詳しい方がいいと思って、こまかく30分かけてやってました。
でもこんなに時間をかけると疲れるし、ほかの業務を圧迫してきます。
そして患者さんは「うんうん」という感じで、よく理解してくれてるようでも・・・
最後に「質問はありませんか?」と聞くと、「全然わからなかったから、お任せします」と言われてしまうんですね。
そしてある時、こういう記事を見つけたんです。
「患者さんが説明内容を理解してくれるのは10分まで」
・・・確かにそうなんですよね。
こんな経験をしてから、説明のやり方が変わりました。
説明用紙は充実したものをつくる。
そして各項目に「要点」を書いておき、その「要点」をかいつまんで話す。
説明は10分以内。
こっちの方が疲れないし、患者さんの理解度も上がるし、一石二鳥だったのでした。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科