おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。
「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。
これはリアルタイムの記録ではなく、数か月前の「一週間のできごと」の記録です。
患者さんを特定できないよう工夫しています。
子宮脱や膀胱瘤の手術を5例行いました。
子宮脱+膀胱瘤の手術を5例行いました。
今週は祭日があったので、手術件数はそのぶん少な目です。
ゆったりした一週間でした。
手術は例によって、すべて予定通りに終わりました。
術後も大きなトラブルは無く、全員予定通りに退院しました。
骨盤臓器脱外来の様子について書いてみます。
木曜午後と金曜午後は、骨盤臓器脱外来の時間です。
午後だけで25人くらいの患者さんを診察します。
骨盤臓器脱だけじゃなくて、大腸内視鏡の結果説明とか、直腸肛門疾患の診察とか、そんなこともしています。
骨盤臓器脱の患者さんは、術後に退院したら、3週間後・3か月後、1年後・・・という感じで受診していただきます。
それぞれの時期で起こるトラブルは、ほぼ決まっています。
だからそのトラブルを見つけたら、手順に従って、淡々と対処を行います。
トラブルの内容は、「便秘気味」とか、「尿意が頻繁にある」とか、「傷が一部癒着している」とか、「メッシュ露出」とか、「再発してきた」とか、いろいろあります。
便秘とか尿意異常といった、一時的な訴えは、しばしば遭遇します。
これは経過観察とか、内服薬処方でよくなります。
退院後初回の外来診察で、傷が一部癒着している人がいます。
これは癒着しているところを、指で軽く圧迫すればはがれます。
少し出血したら、その場で止血すればOKです。
最近はメッシュを使う比率が減り、手技も洗練されてきたので、メッシュ露出はめったに遭遇しなくなりました。
再発も同様で、技術改良を重ねた結果、「再発でもう一回手術」という事態はほぼなくなりました。
私が年間200件以上の骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤)手術をやってる中で、再手術になる人って、最近は一人いるかいないかだと思います。
こんな感じで、外来の受診者数は増えてきても、トラブル対処は少なくなったので、全体的にはトントンという感じでしょうかね。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科