私が手術をお断りするケース。今週の骨盤臓器脱手術は8例

千葉県では貴重なおしゃれエリア、柏の葉・・・(笑)

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。

 

週末なので、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。

患者さんを特定できないよう配慮して、数週間前の日常を描写しています。

 

手術を8例行いました。

この週は、↑子宮脱膀胱瘤の手術を7例行いました。

 

 

また、↑直腸脱手術を1例行いました。

 

特に何も起こらず、全員順調に経過しました。

我ながら、技術は安定しています(笑)

 

ワタクシが手術をお断りするケース

 

当院骨盤臓器脱外来には、毎週数多くの患者さんが受診されます。

そしてもちろん、手術希望の方もたくさんおられます。

 

でも手術を希望したからといって、全員の手術を引き受けるわけではありませんよ。

たまーに、手術をお断りさせていただくケースもあるんです。

 

それはどんなケースかといいますと・・・

 

①「手術したら確実によくなる」と確信できない場合

たとえば、こんな患者さん、たまーに受診されます。

「脱出する感じはないけど、違和感が気になる。違和感を無くしたいから手術してほしい」

 

 

診察してみたら、↑脱出は軽度で、手術するにはまだ早い。

 

このようなケースでは、本人が手術を希望しても、お受けすることはありません。

 

だってそうでしょう。

違和感の原因が、この「軽度の脱出」とは限りませんからね。

 

 

このようなケースで手術しても、違和感がよくなる保証はありません。

もしそうなって、↑患者さんから「どうしてくれる」と責められたら困ります。

 

だからワタクシが手術をお受けするのは、「手術すれば確実によくなる」と確信できるケースだけです。

「明らかに脱出するようになってから手術すればいい」ということですね。

 

②家族が手術を受けさせたくても、本人の同意が得られてない場合

 

このパターン、高齢者でときどきあります。

 

本人は90歳近い高齢者で、施設に入居している。

子宮が完全に脱出してて、ペッサリー入れるのも不可能な状態だけど、本人はべつに苦痛に思ってない。

 

でも家族が施設から、「子宮脱を治したほうがいい」と言われて、当院に連れてきた。

(やっぱり子宮が大きく出てたら、シモの処理とか困るでしょうからね)

 

家族はもちろん、手術を受けさせるつもりで来てるんです。

でも本人が拒否する。そして家族と本人で押し問答が始まる。

 

このようなケースでは、本人が手術を希望しない限り、手術予約を進めることはありません。

本人が納得してないのに、なかば強制的に手術してしまうと、それは傷害罪になりかねませんからね。

 

この場合、本人と家族で相談していただいて、意見を一致させるようお願いしています。

 

③二度の手術キャンセルを入れてきた人

 

入院直前になって、「やっぱり手術受けるのやめます」と言って、特に理由もなくドタキャン入れてくる人がたまにいます。

 

これって、困るんですよね・・・

(病気とか身内の不幸とかであれば、仕方ないんですけどね)

 

入院日間近のドタキャンだと、他の人の予約を繰り上げることもできません。

(一か月以上前のキャンセルなら問題ないんですけどね)

 

手術を待ってる他の患者さんにも迷惑かかるし、手術に向けて配置していたスタッフの人件費も無駄になります。

このような方には、われわれも警戒度を上げます・・・

 

 

 

そしてこれまで何人か、二度のキャンセルを入れてきた人がいました。

このような方の場合には、当院とは縁が無かったと考えて、今後の手術予約をお断りさせていただく方針としています。

 

当院はなるべく多くの人に手術を提供する使命があるので、スムーズな運営に協力していただける患者さんを優先したいんですよね。どうかご了承くださいませ。

 

赤木一成 

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科