おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。
当院では年間100例くらいの直腸脱手術を行っています。
今回は、たまーに行われる直腸脱術式:三輪-Gant法についてお話いたします。
目次
直腸脱の術式:三輪-Gant法。国内でもっとも広く行われている術式です。
直腸脱の術式に、↑三輪-Gant法というものがあります。
直腸脱の術式としては、たぶん国内でもっとも広く行われているものだと思います。
ただこの三輪-Gant法、国内限定の術式で、海外ではほとんど行われていないようなんですね。
デロルメ法を導入して以来、この三輪-Gant法は行われなくなっていきました。
当院でも初期の頃には、この三輪-Gant法を普通に行っていました。
その後、15年ほど前から↑デロルメ法を導入して以来、この三輪-Gant法は淘汰されていきました。
三輪-Gant法とデロルメ法、どちらも経肛門手術で、手間も手術時間も大差ありません。
でも再発はデロルメ法の方が少なかったんですね。
「だったら再発が少ない方がいいよね」ということです。
現在でも、たまーに行われることがあります。
ただしこの三輪-Gant法、粘膜を剥がさなくていいので、侵襲(ダメージ)が小さいという長所があります。
だから、リスクの高い超高齢者とかで、粘膜脱のような軽症例の場合に、ときどき行うこともあります。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科