茨城芸術「溶岩に飲み込まれるアイアンマン」(笑)
おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
週末なので、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。
患者さんを特定できないよう配慮して、数週間前の日常を描写しています。
手術を8例行いました。
この週は、子宮脱膀胱瘤の手術を7例行いました。
また、TOT手術を1例行いました。
手術は例によって、何も起こりません。
我ながら安定しています。
ここで調子に乗ると、手術の神様からお仕置きされるので、気を引き締めて取り組んでるんですけどね。
どの診療科を受診したらいい?
「どこを受診したらいいか分からなかった」
当院が骨盤臓器脱診療に参入したのは2010年なんですけど、当時はこうおっしゃる方が多かったですね。
最近はこんな方、少なくなったような気がしますが、それでも時々いらっしゃいます。
骨盤臓器脱診療を行ってる外来って、いろんな名称があるから、分かりにくいんですよね・・・
色々あって分かりにくいですよね・・・
骨盤臓器脱の診療は、婦人科医・泌尿器科医・外科医などが担当しています。
そして骨盤臓器脱診療を行っている外来って、色々な呼び名があります。
- 骨盤臓器脱外来
- 女性泌尿器科外来
- ウロギネ外来
- 女性骨盤底外来
こんなところですね。
こんなに多くの名称があるんだから、患者さんが迷うのも無理ありません。
「統一したらいいのに」と思うこともありますが、まあ余計なお世話ですかね(笑)
それぞれの名称について、少し触れてみましょう。
骨盤臓器脱外来
そのまんまで分かりやすいのは、「骨盤臓器脱外来」ですね。
これは婦人科の先生がよく使ってますね。
当院の骨盤臓器脱診療は、外科医が行ってるんですけど、この名称を使うようにしています。
女性泌尿器科外来
「女性泌尿器科外来」という名称は、泌尿器科の先生が使っています。
でもこれって、ほんとに骨盤臓器脱に対応してくれるのか、患者さんには分かりにくいんじゃないかと思ってます。
「私は子宮が下がってるのに、泌尿器科でいいの?」みたいな。
だからワタクシは、この名称は使わないようにしています。
そもそも泌尿器科医じゃないですし(笑)
ウロギネ外来
「ウロギネ」って、英語のウロギネコロジー(Urogynecology)を略したものです。
この名称も、泌尿器科の先生がよく使ってますね。
でもこの「ウロギネ」って、患者さんには何のことやら分かりません。
だから当サイトでは、この言葉は使わないようにしています。
「・・・でも辻仲病院のサイトにも『ウロギネ』って書いてるよ?」
え、そうですか?
ワタクシ病院サイトの文章を作成したときには使わなかったはずですが。
だれが付け加えたんでしょうか・・・?
女性骨盤底外来
数は少ないですが、「女性骨盤底外来(女性骨盤底センター)」という名称を使っている施設もありますね。
この言葉って、当院のコンセプトにもぴったりな名称だから、「ウチもこっちに変えた方がいいんじゃないかなー」と思ってた時期がありました。
↑当院では骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤)に加え、直腸肛門疾患(直腸脱・痔核)、術後尿失禁など「女性の骨盤底領域に生じるあらゆる良性疾患」を専門としているからです。
要は、↑「女性のこのへんの病気をぜーんぶ治します」ということですね。
まあ、現在の「骨盤臓器脱外来」のほうが分かりやすいし、これから診療科名称を変えるのも大変だから、現状のままになってるんですけどね。
これらの診療科が近所に無い場合はどうする?
これらの診療科が、お住まいの地域に無いケースもあると思います。
(というか、無い地域の方が大多数)
そんな場合には、まずお近くの「婦人科外来」を受診してくださいませ。
婦人科のドクターであれば、最も近いエリアの骨盤臓器脱専門外来を、紹介してくれるはずです。
赤木一成
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科