今週の骨盤臓器脱手術記録:今週手がけた手術は6例でした。痔核の同時手術について。

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。

「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。

これはリアルタイムの記録ではなく、数か月前の「一週間のできごと」の記録です。

個人情報に配慮しています。

 

子宮脱や膀胱瘤の手術を5例行いました。

子宮脱+膀胱瘤の手術を5例行いました。

いつも通りに淡々と手術が進んで、予定通りに終わります。

術後も大きな合併症はなく、みなさん予定通り退院していきました。

 

この手術で緊張する局面は、最初の10分間です。

「直腸膀胱のすぐ近くを剥離する」「靭帯に糸を通す」という、緊張と集中力を要する作業が、最初の10分間に集まっているんです。

この10分間はじっと集中して、黙々と作業を行います。

 

この10分間をクリアしたら、その後は比較的リラックスして、淡々と手術手順を遂行していきます。

容易なステップを行っている時には、いろいろ雑談もして、リラックスするように心がけています。

手術の最初から最後まで緊張するんじゃなくて、メリハリをつけたほうが、全体的にはよくなると思っています。

 

術者が集中するやりかたは様々です。

なにも話さず黙々と手を動かす術者もいるし、よくしゃべってる術者もいます。

音楽を流す術者もいるし、音楽をかけない術者もいます。

普段は物静かな紳士だけど、手術中は修羅と化す人もいます。

見ていると、それぞれの個性が出てて面白いですよ。

 

 

「子宮脱+痔核」の同時手術を1例行いました。

子宮脱や膀胱瘤に、痔核を合併している人↑って、たくさんいらっしゃいます。

実感としては、全体の3割くらいの方が、痔核を合併していると思います。

 

痔核が気にならない人であれば、子宮脱の手術だけ行っています。

痔核が気になって、両方治したいと希望する場合には、子宮脱と痔核を同時に手術します。

 

痔核手術も同時に行う場合、通常の子宮脱手術に加えて、10~15分くらいのプラスでできます。

わたくし、痔核手術はこれまで何千件もやってきたので(証拠です)、同時手術も問題なくできます。

ただし、手術する箇所が増えることになるので、入院期間は2~3日ほど長目に設定したほうが楽ですよ。

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科