骨盤臓器脱手術が専門です③:衝撃的な言葉に出会って開き直った件。

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成と申します。

 

今回は、わたくしごとで大変恐縮ですが、よろしければお付き合いください。

 

骨盤臓器脱手術が専門です:絞り込め。掘り下げろ。そしてずっと続けろ。の続編です。

 

医師の仕事には、「チーム仕事」と「ソロ仕事」の2タイプがある。

 

世の中の仕事には、「複数人でチームを組んでやる仕事」と「一人でソロでやる仕事」があります。

 

そして医師の仕事にも、「複数の医師でチームを組んでやる仕事」と「一人の医師がソロでやる仕事」があります。

 

外科系の多くは「チームを組んでやる仕事」で、内科系はほぼ「ソロでやる仕事」です。

 

外科系とは、消化器外科・整形外科・産婦人科・眼科など「手術がある科」です。

内科系とは、内科・精神科・小児科・放射線科など「手術が無い科」です。

 

チームが向くか、ソロが向くか、医師によって適性があるみたいです。

 

どの医師も学生のうちから、どっちの適性があるか、なんとなく分かっているようです。

たとえば↑野球とかサッカーをやってた人は、たぶんチーム向きですよね。

 

いっぽう↑陸上競技とか武道とかやってた人は、ソロ向きなのかもしれません。

 

どっちに向いてるか分からない人も、医師として経験を積むうちに、わかってくるようになります。

 

自分は外科系に向いてないんじゃないか? 悶々とする日々。

 

私はソロ向きでした。

 

他の医師と手術をやると、なぜかその医師に気を使ってしまって、意見の摩擦を避けようとしてしまって、そちらに意識が向いて手術に集中できないんです。

いっぽう、自分のペースで黙々と手を動かすと、集中できます。

 

でも消化器外科の手術は、チームで行います。

手先を使う仕事がやりたいから、手術のある外科系(消化器外科)を選んだけれど、消化器外科ってチーム仕事なのでした。

 

これでは、手先の器用さに自信があっても、力を発揮できません。

若い頃は、「自分は外科系に向いてないんじゃないか?」と思って悩んでました。

 

衝撃的な言葉に出会って開き直った。

 

そうやって悶々としてたんですけど・・・

ある時、とある本を読んでいて、衝撃的な言葉に出会いました。

 

それが↓これです。

画像引用:ダイヤモンド社

 

個性は仕事に就くよりもはるか前に形成される。仕事の仕方もまた、強みと同じように与件である。修正はできても変更はできない。人は強みを発揮できる仕事で成果を上げるように、得意な仕方で仕事の成果をあげる。

仕事の仕方としては、人と組むほうがよいのか、一人のほうがよいのかを知らなければならない。

今さら自らを変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである。

ピーター・ドラッカー 『プロフェッショナルの条件』

 

・・・この文章に出会って、開き直ってしまいました。

「ソロでできる手術に徹していこう。自分のパフォーマンスを出せる仕事のやり方に徹していこう。その方が自分もハッピーだし、組織や社会への貢献度も大きくなるだろう。それでダメなら仕方ない」

こう考えるようになったんです。

 

辻仲病院の素敵なところ:私は骨盤臓器脱手術に徹しています。

 

辻仲病院の素敵なところは、「チームでやる仕事」も「ソロでやる仕事」も、豊富にある点です。

 

たとえば手術で言えば・・・

チームでやる手術としては、「大腸癌の手術」とか、「子宮脱や直腸脱の腹腔鏡手術」とかがあります。

いっぽうソロでやる手術も、「直腸肛門手術」とか、「骨盤臓器脱の経腟手術」とかがあるんです。

そして辻仲病院でたくさんやってる大腸内視鏡検査も、ソロの仕事です。

 

さいわい私は辻仲病院に在籍しているので、これらの「ソロでやる仕事」に徹することができています。

本当にありがたいことです。

 

チーム仕事をやりたい人、ソロ仕事に徹したい人、辻仲病院はどちらのタイプでもやっていけるんです。

そして各自の適性や希望に応じて、配属を考慮してくれます。

 

「大腸癌手術の腕を磨きたい」とか、

「開業するから肛門科と大腸内視鏡に専念したい」とか。

 

当院では、どちらのタイプの医師も活躍しています。

素敵ですよね。

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科