おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成と申します。
今回は、わたくしごとで大変恐縮ですが、よろしければお付き合いください。
骨盤臓器脱手術が専門です:絞り込め。掘り下げろ。そしてずっと続けろ。の続編です。
医師の仕事には、「チーム仕事」と「ソロ仕事」の2タイプがある。
世の中の仕事には、「複数人でチームを組んでやる仕事」と「一人でソロでやる仕事」があります。
そして医師の仕事にも、「複数の医師でチームを組んでやる仕事」と「一人の医師がソロでやる仕事」があります。
外科系の多くは「チームを組んでやる仕事」で、内科系はほぼ「ソロでやる仕事」です。
外科系とは、消化器外科・整形外科・産婦人科・眼科など「手術がある科」です。
内科系とは、内科・精神科・小児科・放射線科など「手術が無い科」です。
チームが向くか、ソロが向くか、医師によって適性があるみたいです。
どの医師も学生のうちから、どっちの適性があるか、なんとなく分かっているようです。
たとえば↑野球とかサッカーをやってた人は、たぶんチーム向きですよね。
いっぽう↑陸上競技とか武道とかやってた人は、ソロ向きなのかもしれません。
どっちに向いてるか分からない人も、医師として経験を積むうちに、わかってくるようになります。
自分は外科系に向いてないんじゃないか? 悶々とする日々。
私はソロ向きでした。
他の医師と手術をやると、なぜかその医師に気を使ってしまって、意見の摩擦を避けようとしてしまって、そちらに意識が向いて手術に集中できないんです。
いっぽう、自分のペースで黙々と手を動かすと、集中できます。
でも消化器外科の手術は、チームで行います。
手先を使う仕事がやりたいから、手術のある外科系(消化器外科)を選んだけれど、消化器外科ってチーム仕事なのでした。
これでは、手先の器用さに自信があっても、力を発揮できません。
若い頃は、「自分は外科系に向いてないんじゃないか?」と思って悩んでました。
衝撃的な言葉に出会って開き直った。
そうやって悶々としてたんですけど・・・
ある時、とある本を読んでいて、衝撃的な言葉に出会いました。
それが↓これです。
画像引用:ダイヤモンド社
個性は仕事に就くよりもはるか前に形成される。仕事の仕方もまた、強みと同じように与件である。修正はできても変更はできない。人は強みを発揮できる仕事で成果を上げるように、得意な仕方で仕事の成果をあげる。
仕事の仕方としては、人と組むほうがよいのか、一人のほうがよいのかを知らなければならない。
今さら自らを変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである。
ピーター・ドラッカー 『プロフェッショナルの条件』
・・・この文章に出会って、開き直ってしまいました。
「ソロでできる手術に徹していこう。自分のパフォーマンスを出せる仕事のやり方に徹していこう。その方が自分もハッピーだし、組織や社会への貢献度も大きくなるだろう。それでダメなら仕方ない」
こう考えるようになったんです。
辻仲病院の素敵なところ:私は骨盤臓器脱手術に徹しています。
辻仲病院の素敵なところは、「チームでやる仕事」も「ソロでやる仕事」も、豊富にある点です。
たとえば手術で言えば・・・
チームでやる手術としては、「大腸癌の手術」とか、「子宮脱や直腸脱の腹腔鏡手術」とかがあります。
いっぽうソロでやる手術も、「直腸肛門手術」とか、「骨盤臓器脱の経腟手術」とかがあるんです。
そして辻仲病院でたくさんやってる大腸内視鏡検査も、ソロの仕事です。
さいわい私は辻仲病院に在籍しているので、これらの「ソロでやる仕事」に徹することができています。
本当にありがたいことです。
チーム仕事をやりたい人、ソロ仕事に徹したい人、辻仲病院はどちらのタイプでもやっていけるんです。
そして各自の適性や希望に応じて、配属を考慮してくれます。
「大腸癌手術の腕を磨きたい」とか、
「開業するから肛門科と大腸内視鏡に専念したい」とか。
当院では、どちらのタイプの医師も活躍しています。
素敵ですよね。
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科