今週の骨盤臓器脱手術は5例でした。手術室スタッフの集中トレーニング月間。

↑当院の個室です・・・

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。

 

週末は例によって、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。

 

これはリアルタイムの記録ではなく、ちょっと前の「一週間のできごと」の記録です。

患者さんを特定できないよう配慮しています。

 

子宮脱や膀胱瘤の手術を5例行いました。

子宮脱+膀胱瘤の手術を5例行いました。

この週はもともと6例手術の予定だったけど、一人中止になったんです。

 

5例の手術はすべて、予定通りに終わりました。

 

 

1例に、術後出血がありました。

 

骨盤臓器脱の術後出血は、膣壁の創から起こります。

大量出血に至ることはまれで、たいていは少しずつの出血です。

しかも膣壁は痛みを感じない場所なので、ベッドサイドで無麻酔で止血できます。

 

 

いっぽう直腸肛門疾患手術後の出血は、骨盤臓器脱の出血より大変です。

ときに大量出血が起こり、しかも肛門は敏感な場所なので、手術室で麻酔をかけて止血する必要があるんです。

 

こんなトラブルはありましたが、その後は問題なく経過し、みなさん予定通り退院していきました。

 

子宮脱の手術が一件中止になりました。

 

子宮脱の手術が一件中止になりました。

 

患者さんが入院してきた日に、心不全が悪化しているのが判明して、手術を中止すべきと判断したんです。

 

骨盤臓器脱の手術は、延期しても生命に影響ないですが、心不全は命にかかわります。

だから心臓の治療を優先します。

 

入院日に状況を説明して、そのまま退院していただき、かかりつけの循環器科へ紹介しました。

 

この方、子宮脱を自覚してから、5年近く我慢していたんです。

ずっと保存的治療を続けていて、限界に達してようやく手術を決心したんですが、結局手術を受けることができませんでした。

 

参考:骨盤臓器脱手術を受けて治ったら、快適な生活を送れるようになりますよ。

 

手術室スタッフの、骨盤臓器脱手術集中トレーニング月間

 

手術室のスタッフには、「骨盤臓器脱手術の集中トレーニング月間」という時期があります。

骨盤臓器脱手術の前立ち(助手)を、20例くらい集中的にやるんです。

 

最初はおどおどしていた新入りさんも、強化月間がおわる頃には、自信を持ってやれるようになります。

成長していく姿を見るのは楽しいですよ。

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科