おはようございます。
辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。
毎日のように、子宮脱や膀胱瘤の手術に取り組んでいます。
今回は番外編です。
よろしければお付き合いください・・・
絞り込め。掘り下げろ。そしてずっと続けろ。
辻仲病院が骨盤臓器脱診療をスタートしたのは、2010年のことです。
私がその立ち上げに指名され、その時にボス(故・辻仲康伸院長)から言われた言葉がこれです。
「まず10年続けろ」
もうひとつ、これは有名な言葉ですが・・・
「自分が立っている所を深く掘れ。そこからきっと泉が湧きでる」 高山樗牛
さらに昔オーベン(上司)に言われて、私が納得させられた言葉。
「医者から見ればよくある手術であっても、患者さんは誰もが『最高の腕を持つ職人』に手術してほしいと願う」
もう一つ。
「やるならとことんやって、あらゆる困難症例、あらゆるトラブルに対処できるようになれ。その覚悟がないなら最初から手を出すな。中途半端がいちばん危ない」
さらにもう一つ。これはネットで見つけた言葉。
「時間も能力も無限ではない。あれもこれもというのは無理。プロとして生きるには熟練が必要で、その技術を保つためにやり続けることが必要。 結局は絞っていくしかない」
いろいろありますが、これらの言葉から抽出した、自分なりの解釈があります。
「絞り込め。掘り下げろ。そしてずっと続けろ」ということです。
「金」とか「余暇」だけを追う生き方じゃつまらない。
ネットを見てると、逆の生き方をしているドクターもけっこういるようです。
非常勤専門でバイトだけで稼ぐとか、
30代でFIRE(Financial Independence and Retire Early)を目指すとか、
隣の芝が青く見えて、診療科を転々と変わるとか・・・
でもこれでは、絞り込めないし、掘り下げられないし、ずっと続けていくこともできません。
人の生き方だから自由だし、金とか余暇とかを考えたらそっちの方が賢明なんでしょう。
でもそれじゃつまんないだろうと私は思うんです。
とことん掘り下げていきましょう。
私はもともと大腸肛門外科医として、直腸肛門手術と大腸内視鏡に専念していました。
どちらも膨大な数を手がけ、著書出版とかもやらせていただいたので、僭越ながらそれなりの結果を出せたと自負しています。
そこからボスの命により、骨盤臓器脱へと守備範囲を広げる形になりましたが、これ以上守備範囲を広げることはありません。
このフィールドをとことん掘り下げていきましょう。
ボスとの約束を守ることができて、ちょっと誇りに思っています・・・
現在2020年です。
あれから10年、やり続けることができました。
ボスとの約束を守ることができて、ちょっと誇りに思っています。
今回はわたくしごとで失礼しました・・・
赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科