手術の痛みに対するスタンス。1800例に到達。今週の手術は8例

辻仲病院の8階です。ホテルみたいでしょ(笑)

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科医師の赤木一成です。

 

週末なので、「一週間の骨盤臓器脱手術記録」を書きます。

患者さんを特定できないよう配慮して、数週間前の日常を描写しています。

 

手術を8例行いました。

この週は、子宮脱+膀胱瘤の手術を7例行いました。

 

 

また、痔核根治手術を1例行いました。

 

わたくし近年では、骨盤臓器脱や直腸脱の手術に専念しており、痔核手術を単独でやることはめったにありません。

 

ただ今回の患者さんは、他のクリニックから、「痔核だけど直腸脱の可能性もあります」との文面で紹介されてきたんです。

 

 

外来診察時には「痔核かな?」と思っても・・・

↑手術で麻酔をかけたら「直腸脱でした」というケースがあるんですよね。

 

だから、もし直腸脱だった場合にも対応できるよう、私が術者を担当した次第です。

結局、直腸脱は無くって、痔核だけだったんですけどね。

 

 

ただこの方、↑重症の痔核だったので、「直腸脱と思われても無理ないなー」という感じでした。

 

ということで、痔核根治手術を行った次第です。

 

重症の痔核なんだから、痔核を「がっつり」取る必要があります。

中途半端な切除だと、また再発してきます。

 

そうすると、やっぱり多少の痛みがあります。

術後もしばらく痛みを訴えていたけど、徐々に軽快して退院されました。

 

「痛み」に対する私のスタンス

 

骨盤臓器脱手術を受ける患者さんから、「手術は痛くないですか?」という質問、よくいただきます。

 

ワタクシ、「手術ですから、やっぱり多少の痛みはあります」と申し上げています。

 

もちろんこれは、「術後の痛み(特に入院中)」についての話ですよ。

(手術中は麻酔がかかって寝てるので、痛みは感じません)

 

 

実はこれって、「痛くないこと」を最重視した手術もできるんです。

でもそれだと、骨盤臓器の挙上が不十分となって、再発の可能性が高くなってくるんですよね。

 

「術後しばらく痛い」より、「再発して再手術が必要」の方が、患者さんは困るでしょう。

 

だから・・・

やるべきことはすべてきっちりやる。

痛みは、「痛み止め」で対処すればいい。

痛みはいずれ必ず消失するんだから。

 

そういうスタンスでやってます。

 

骨盤臓器脱手術の経験数が1800例に到達です。

 

わたくしごとで恐縮ですが・・・

 

骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤)の累積手術件数が、1800例に到達しました。

すべて術者としての執刀経験数です(直腸脱は約380例)

 

骨盤臓器脱手術に関しては、直近100例でトラブルは起こっておらず、全員がだいたい予定通りに退院されてました。

(ただし1例、他の手術で、入院期間延長となる合併症がありました)

 

 

次のマイルストーンは、2000例ですかね。

このペースで行けば、次の冬に到達するでしょう。

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科