直腸瘤の治療(保存的治療)

  • 2018年12月27日
  • 2020年7月19日
  • 直腸瘤

 

軽症の直腸瘤であれば、まず薬や生活習慣の改善で治療を行う。
これを「保存的治療」という。

保存的治療は、「内服薬による治療」および「生活習慣の改善」の二本立てで行う。

■内服薬による治療
緩下剤や食物繊維の作用を持つ薬

■生活習慣の改善
強くいきむのを避ける。
食物繊維を摂取する。

 

直腸瘤の治療(保存的治療):解説

排便造影検査などを行い、直腸瘤の診断をつけたら、次は治療を開始します。

重症の直腸瘤で、排便時に頻繁に膣を圧迫していたり、排便造影で直腸瘤のサイズが大きいような場合には、薬で治る可能性は低いため手術をお勧めしています。

いっぽう軽症の直腸瘤であれば、まず薬や生活習慣の改善で治療を行うことになります。これを「保存的治療」といいます。

 

■薬の使い方

緩下剤(マグラックスや酸化マグネシウム)

便を軟らかくして、排便を楽にする作用がある。

 

食物繊維の作用を持つ薬(コロネル・ポリフルなど)

便の容量が増し、排便しやすくなる。

 

レシカルボン坐薬

便が出口まで来ているのに出ないときに用いる。

週2~3回程度、定期的に使用して排便習慣をつける方法も有効。

効果は人によって異なる。

 

■生活上の注意

排便時に強くいきむのを避ける。

食物繊維を摂取する。

 

作成:赤木一成(辻仲病院柏の葉 医師)