直腸瘤の手術だけで済むケースは、全体の半数くらい。
残りのケースでは、合併している他の疾患の治療も同時に行う必要がある。
直腸重積や直腸粘膜脱といった排便障害をきたす疾患や、痔核・裂肛などの肛門疾患を合併している場合には、同時に治療する必要がある。
子宮脱や膀胱瘤を合併している場合には、婦人科や泌尿器科と連携して治療が必要。
直腸瘤には、他のさまざまな疾患を合併していることがよくある。
たとえば直腸重積や直腸粘膜脱などの排便障害をきたす疾患を伴っている場合には、同時に治療を行う必要がある。
痔核や裂肛などの肛門疾患をを伴っている場合には、これらの根治手術も同時に行う必要がある。
膀胱脱や子宮脱を合併していることもよくある(図は膀胱瘤の合併例)
直腸瘤だけ手術で治せばいいの?:解説
直腸瘤だけ手術で治せばいいのか?
必ずしもそうとは限りません。
直腸瘤の手術だけで済むケースは、全体の半数くらいだと思います。
残りの方は合併している他の疾患の治療も同時に行う必要があるわけです。
直腸瘤で排便障害の訴えが強い方の場合、直腸重積や直腸粘膜脱といった排便障害をきたす疾患や、痔核・裂肛などの肛門疾患を合併していることがよくあります。
これらの直腸肛門疾患を伴っている場合には、これらの手術も同時に行う必要があるわけです。
また、直腸瘤を有する患者さんの場合には、子宮脱や膀胱瘤を合併していることもたまにあります。
このような場合には、婦人科や泌尿器科と連携して治療にあたることになります。
作成:赤木一成(辻仲病院柏の葉 医師)