子宮脱と膀胱瘤は合併してることが多いけど、いろいろ個性があるんです。

 

おはようございます。

辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科の赤木一成です。

骨盤臓器脱の手術を年間200例以上行っています。

 

 

骨盤臓器脱には「膣側」から出てくる臓器脱(子宮脱、膀胱瘤、膣脱直腸瘤)と、「肛門側」から出てくる臓器脱(直腸脱)がありまして、この中でもっとも多いのは子宮脱と膀胱瘤です。

 

この子宮脱と膀胱瘤は合併していることが多くて、手術でやることは同じです。

だから一緒に取り扱って解説してるんですね。

 

とはいえ、このタイプの骨盤臓器脱にも、いろんな個性があります。

 

「子宮脱と膀胱瘤が一緒に出てくるタイプ」の手術はやりやすい

これがいちばんよくある典型的なタイプです。

手術もやりやすいです。

 

患者さんが「子宮が出てくる」とか、「クリニックで膀胱瘤と言われました」とかおっしゃるんですけど、たいていの場合は両方合併しているんですね。

 

「膀胱瘤メインで子宮脱が軽度のタイプ」の手術はときに難しい

 

次に多いのがこのタイプです。

 

子宮が奥に引っ込んでいるので、手術操作がやりにくいことがあります。

とくにペッサリーを手術まで留置していた場合には、こうなっていることが多いですね。

 

子宮が引っ込んでるだけならまだしも、ペッサリーのせいで癒着が起こって、手術難度が上がってることがあるんです。

 

骨盤臓器脱の手術を受ける方には、手術一か月前にペッサリーを外すようお願いしているんですが、これがその理由です。

 

若い人に多い「子宮脱メインで膀胱瘤がほとんど無いタイプ」

 

このタイプは、特に手術がやりにくいということはありません。

極端なのになると、子宮頸部だけがこん棒のように伸びてきて、膀胱瘤がほとんどありません。

40代くらいの若い人の子宮脱は、このタイプが多いです。

 

若い人の骨盤臓器脱では、性生活を考慮する必要があるので、基本的には腹腔鏡手術をおすすめしています。

でもこのタイプの子宮脱では、そこまでしなくても、「伸びた子宮頸部を切る手術(マンチェスター手術)」で十分治ることが多いんです。

 

若い人では、「まだまだ長く生きるのに、おなかの中にメッシュを埋め込んで大丈夫なの?」と不安に思う方がいらっしゃいます。

このような場合には、なおさらこのマンチェスター手術の方がいいと思います。

ほとんどの場合、これでもちゃんと治って、今のところ性交障害の苦情をいただいたこともありません。

 

赤木一成 辻仲病院柏の葉・骨盤臓器脱外科