痔核硬化療法(ジオン):概要
痔核硬化療法(ジオン)は、近年になって普及してきた痔核の治療法。
ジオンが使えるタイプの痔核と、使えないタイプの痔核がある。
切らなくて済むかわりに、痔核根治手術とくらべて再発率が高い。
ジオンが使える痔核と使えない痔核
■内痔核
ジオンだけで治療可能。
■内外痔核
内痔核がメインで外痔核が小さいケースでは、ジオンだけでも改善する。
外痔核がある程度大きい場合には、内痔核にジオンを打ち、外痔核は小さく切除する。
■外痔核
ジオンでは治らないので、切除する必要がある。
このタイプの痔核にジオンを打っても効果が薄く、かえって腫れがひどくなってしまうことがある。
治療の方法
内痔核にジオンを注射する。
「四段階注射法」という特殊な手順で薬液を注入していく。
一見簡単な治療に見えるが、正確な場所に打たないと効果がない上に、合併症が起こることもある。
硬化してしぼんだ内痔核は、脱出しなくなる。
解説
ジオンは痔核に特殊な液を注射して、固めてしぼませる治療法です。
一見簡単な治療法に見えますが、正しい位置に注射するには技術が必要です。
間違った使い方をすると、直腸に潰瘍をつくったり、肛門が狭くなったり、ひどく腫れたりすることがあるのです。
そのためこの薬を使う許可を得るには、ジオン治療に長年たずさわっている肛門科専門医による講習を受ける必要があります。